イタリア文法の記事一覧

  • 16.2 条件法過去

    条件法過去(condizionale passato) は、「〜しただろう」「〜したかった」「〜したはずだ」などの意味を表す時制です。主に 過去の出来事についての仮定や推量 を表すときに使われます。

    条件法過去は次の形で作られます。

    条件法現在の助動詞(avere / essere) + 過去分詞

    例を見てみましょう。

    Avrei parlato con Marco.
    私はマルコと話しただろう。

    Sarei partito prima.
    私はもっと早く出発しただろう。

    このように、条件法現在の助動詞と過去分詞を組み合わせて作ります。


    主な用法

    1 過去の仮定

    Se avessi avuto tempo, sarei venuto.
    もし時間があったら、私は来ただろう。

    ここでは

    avessi avuto(接続法半過去)
    sarei venuto(条件法過去)

    という形で仮定を表しています。


    2 過去の希望

    Avrei voluto parlare con lui.
    私は彼と話したかった。


    3 過去の推量

    Marco sarebbe arrivato ieri.
    マルコは昨日到着したはずだ。


    essere を助動詞とする場合

    助動詞に essere を使うときは、過去分詞が主語の性と数に一致 します。

    Maria sarebbe arrivata.
    マリアは到着しただろう。

    I ragazzi sarebbero partiti.
    少年たちは出発しただろう。


    このように 条件法過去 は、過去についての仮定、希望、推量などを表すときに使われる重要な時制です。


  • 第17章 接続法

    17.1 接続法現在

    接続法(congiuntivo) は、事実そのものではなく、疑い、希望、感情、主観的な判断 などを表すときに使われる法です。接続法現在(congiuntivo presente)は、主に現在や未来に関する不確実な内容を述べるときに使われます。

    接続法は、特に 主節 + che + 従属節 の形でよく使われます。

    例を見てみましょう。

    Penso che lui venga.
    私は彼が来ると思う。

    Spero che tu stia bene.
    君が元気であることを願っている。

    ここでは vengastia が接続法現在です。


    接続法現在の作り方

    規則動詞の場合、接続法現在は次の語尾で作られます。

    -are 動詞

    例:parlare(話す)

    主語活用
    che ioparli
    che tuparli
    che lui / leiparli
    che noiparliamo
    che voiparliate
    che loroparlino

    Penso che lui parli italiano.
    彼はイタリア語を話すと思う。


    -ere 動詞

    例:credere(信じる)

    主語活用
    che iocreda
    che tucreda
    che lui / leicreda
    che noicrediamo
    che voicrediate
    che lorocredano

    -ire 動詞

    例:dormire(眠る)

    主語活用
    che iodorma
    che tudorma
    che lui / leidorma
    che noidormiamo
    che voidormiate
    che lorodormano

    接続法を使う主な表現

    接続法は次のような動詞や表現の後でよく使われます。

    pensare che
    〜と思う

    credere che
    〜と信じる

    sperare che
    〜であることを願う

    temere che
    〜ではないかと心配する

    Spero che tu venga.
    君が来ることを願っている。

    Temo che sia tardi.
    遅いのではないかと心配している。


    このように 接続法現在 は、事実ではなく 主観的な判断や不確実な内容 を表すときに使われる重要な文法形式です。


  • 17.2 接続法過去

    接続法過去(congiuntivo passato) は、接続法現在と同様に 疑い、希望、感情、判断 などを表すときに使われますが、従属節の内容が すでに完了した出来事 を表す場合に用いられます。

    接続法過去は次の形で作られます。

    接続法現在の助動詞(avere / essere) + 過去分詞

    例を見てみましょう。

    Penso che lui abbia finito il lavoro.
    彼は仕事を終えたと思う。

    Spero che tu abbia capito.
    君が理解したことを願っている。

    このように abbia finitoabbia capito が接続法過去です。


    主節が現在のときの用法

    主節の動詞が現在形の場合、従属節で すでに完了した行為 を表すときに接続法過去が使われます。

    Credo che Marco sia arrivato.
    マルコは到着したと思う。

    Qui sia arrivato が接続法過去です。


    essere を助動詞とする場合

    助動詞に essere を使う場合には、過去分詞が主語の 性と数に一致 します。

    Penso che Maria sia partita.
    マリアは出発したと思う。

    Credo che i ragazzi siano arrivati.
    少年たちは到着したと思う。


    接続法現在との違い

    次の例を比較してみましょう。

    Penso che lui venga.
    彼が来ると思う。(まだ起こっていない)

    Penso che lui sia venuto.
    彼は来たと思う。(すでに起こった)

    このように 接続法過去 は、接続法現在と同じような文脈で使われますが、従属節の内容が すでに完了した出来事 である場合に用いられます。


  • 17.3 接続法半過去

    接続法半過去(congiuntivo imperfetto) は、主節の動詞が過去時制のときに、従属節で使われる接続法です。主に 過去の時点における疑い、希望、感情、判断 などを表します。

    例を見てみましょう。

    Pensavo che lui venisse.
    私は彼が来ると思っていた。

    ここでは

    pensavo(思っていた)
    venisse(来る)

    という関係になっており、主節が過去なので従属節では 接続法半過去 が使われています。

    もう一つ例を見てみましょう。

    Speravo che tu stessi bene.
    君が元気であることを願っていた。

    ここでは stessi が接続法半過去です。


    接続法半過去の作り方

    接続法半過去は、動詞の 遠過去(passato remoto) の語幹から作られる形です。

    例:parlare(話す)

    主語活用
    che ioparlassi
    che tuparlassi
    che lui / leiparlasse
    che noiparlassimo
    che voiparlaste
    che loroparlassero

    Pensavo che lui parlasse italiano.
    彼はイタリア語を話すと思っていた。


    例:credere(信じる)

    主語活用
    che iocredessi
    che tucredessi
    che lui / leicredesse
    che noicredessimo
    che voicredeste
    che lorocredessero

    例:dormire(眠る)

    主語活用
    che iodormissi
    che tudormissi
    che lui / leidormisse
    che noidormissimo
    che voidormiste
    che lorodormissero

    主な用法

    接続法半過去は、主節が過去形のときに次のような表現の後で使われます。

    pensare che
    〜と思う

    credere che
    〜と信じる

    sperare che
    〜であることを願う

    temere che
    〜ではないかと心配する

    Credevo che fosse vero.
    それは本当だと思っていた。

    このように 接続法半過去 は、主節が過去の場合に従属節で使われる接続法であり、イタリア語の時制の一致の理解において重要な役割を持っています。


  • 17.4 接続法大過去

    接続法大過去(congiuntivo trapassato) は、主節が過去の時制である場合に、従属節の内容が それより前にすでに完了していた出来事 を表すときに使われます。つまり、接続法半過去と同じように過去の文脈で用いられますが、出来事が すでに完了している場合 に使われます。

    接続法大過去は次の形で作られます。

    接続法半過去の助動詞(avere / essere) + 過去分詞

    例を見てみましょう。

    Pensavo che lui avesse capito.
    私は彼が理解したと思っていた。

    ここでは

    pensavo(思っていた)
    avesse capito(理解していた)

    という関係になっています。

    もう一つ例を見てみましょう。

    Credevo che Maria fosse partita.
    私はマリアが出発したと思っていた。

    ここでは fosse partita が接続法大過去です。


    essere を助動詞とする場合

    助動詞が essere のときは、過去分詞が主語の 性と数に一致 します。

    Pensavo che Maria fosse arrivata.
    私はマリアが到着したと思っていた。

    Credevamo che i ragazzi fossero partiti.
    私たちは少年たちが出発したと思っていた。


    接続法半過去との違い

    次の例を比較してみましょう。

    Pensavo che lui venisse.
    私は彼が来ると思っていた。(出来事はまだ起こっていない)

    Pensavo che lui fosse venuto.
    私は彼が来たと思っていた。(出来事はすでに起こっている)

    このように 接続法大過去 は、主節が過去である文において、従属節の出来事が それより前に完了している場合 に使われます。


  • 第18章 命令法

    18.1 命令法

    命令法(imperativo) は、相手に対して 命令、依頼、助言、指示 などを表すときに使われる法です。日常会話でもよく使われ、特に tu(君)、voi(あなたたち)、Lei(あなた:敬称) に対して用いられます。

    例えば次の文を見てみましょう。

    Vieni qui.
    ここに来なさい。

    Apri la porta.
    ドアを開けなさい。

    このように、命令法は相手に何かをするように伝えるときに使われます。


    tu に対する命令

    -are 動詞

    例:parlare(話す)

    Parla con Marco.
    マルコと話しなさい。

    -ere 動詞

    例:prendere(取る)

    Prendi questo libro.
    この本を取りなさい。

    -ire 動詞

    例:dormire(眠る)

    Dormi bene.
    よく眠りなさい。


    voi に対する命令

    voi の命令形は、直説法現在の voi 形 と同じ形になります。

    Parlate lentamente.
    ゆっくり話してください。

    Prendete il treno.
    電車に乗ってください。


    Lei(敬称)への命令

    丁寧な命令では 接続法現在 の形が使われます。

    Parli più lentamente.
    もっとゆっくり話してください。

    Prenda questo documento.
    この書類をお取りください。


    否定命令

    tu に対する否定命令 は、non + 不定詞 の形になります。

    Non parlare.
    話すな。

    Non mangiare troppo.
    食べすぎないでください。


    このように 命令法 は、相手に対する命令や依頼、助言などを表すときに使われる重要な文法形式です。


  • 18.2 否定命令

    命令法では、相手に「〜するな」「〜しないでください」と伝える表現否定命令 と呼びます。否定命令の作り方は、人称によって形が異なります。

    まず tu に対する否定命令 では、命令形ではなく 不定詞 を使います。

    形は次の通りです。

    non + 不定詞

    例を見てみましょう。

    Non parlare.
    話すな。

    Non mangiare troppo.
    食べすぎるな。

    Non aprire la porta.
    ドアを開けるな。

    このように、tu の否定命令では不定詞を使うという点が重要です。

    次に Lei(敬称)noi、voi の場合は、通常の命令形の前に non を置きます。

    Non parli così.
    そのように話さないでください。

    Non aprite la finestra.
    窓を開けないでください。

    また、noi の命令(〜しよう) にも同じように non を前に置きます。

    Non andiamo lì.
    そこへ行かないようにしよう。

    このように否定命令は、人称によって形が異なりますが、特に tu の否定命令では不定詞を使う という点が重要な特徴です。


  • 第19章 非定形

    19.1 不定詞

    不定詞(infinito) は、動詞の基本形であり、人称や時制による変化をしない形です。辞書に載っている動詞の形も、この不定詞です。

    例えば次のような形です。

    parlare
    話す

    credere
    信じる

    partire
    出発する

    これらの形は 誰が行うのか、いつ行うのか を示していません。このため 非定形(forma non personale) と呼ばれます。


    不定詞の主な用法

    不定詞はさまざまな場面で使われます。

    まず、助動詞の後 によく使われます。

    Voglio studiare italiano.
    私はイタリア語を勉強したい。

    Devo partire presto.
    私は早く出発しなければならない。


    次に、動詞の後に続く形 として使われます。

    Spero di venire.
    私は来ることを望んでいる。

    Cerco di capire.
    私は理解しようとしている。


    また、前置詞の後 にも使われます。

    Prima di partire, mangio.
    出発する前に食べる。

    Dopo aver mangiato, partiamo.
    食べたあとで出発する。


    不定詞の種類

    イタリア語の不定詞には次の二つがあります。

    現在不定詞(infinito presente)

    parlare
    credere
    partire

    過去不定詞(infinito passato)

    avere parlato
    avere creduto
    essere partito

    過去不定詞は、ある出来事より前に起こった行為 を表します。

    Dopo aver finito il lavoro, sono uscito.
    仕事を終えたあとで、私は外出した。


    このように 不定詞 は、他の動詞や前置詞と結びついて使われることが多く、イタリア語の文を作る上で重要な役割を持つ動詞の形です。


  • 19.2 分詞

    分詞(participio) は、動詞から作られる形であり、形容詞のように使われることもある動詞の形です。イタリア語では主に 現在分詞(participio presente)過去分詞(participio passato) の二つがあります。


    現在分詞

    現在分詞は動詞の語幹に次の語尾を付けて作ります。

    • -are 動詞 → -ante
    • -ere 動詞 → -ente
    • -ire 動詞 → -ente

    例を見てみましょう。

    parlare → parlante
    話している

    credere → credente
    信じている

    dormire → dormiente
    眠っている

    現在分詞は主に 形容詞や名詞のように使われること が多くなります。

    una persona interessante
    興味深い人

    il presidente
    大統領(「前に座っている人」が語源)


    過去分詞

    過去分詞は、完了した行為を表す形であり、さまざまな文法で重要な役割を持ちます。

    基本的な作り方は次の通りです。

    • -are 動詞 → -ato
    • -ere 動詞 → -uto
    • -ire 動詞 → -ito

    parlare → parlato
    credere → creduto
    finire → finito

    過去分詞は主に次のような場面で使われます。

    複合時制

    Ho mangiato.
    私は食べた。

    受動態

    La porta è chiusa.
    ドアは閉められている。

    また、essere を助動詞として使う場合には、過去分詞は 主語の性と数に一致 します。

    Maria è arrivata.
    マリアは到着した。

    I ragazzi sono arrivati.
    少年たちは到着した。


    このように 分詞 は動詞から作られる形でありながら、形容詞のように使われることもあり、また複合時制や受動態を作る際にも重要な役割を果たします。


  • 19.3 ジェルンディオ

    ジェルンディオ(gerundio) は、動作が 同時に行われていること方法・状況 を表すときに使われる動詞の形です。英語の -ing 形(doing, going など) に近い働きを持つことがあります。


    ジェルンディオの作り方

    ジェルンディオ現在は、動詞の語幹に次の語尾を付けて作ります。

    -are 動詞 → -ando
    parlare → parlando

    -ere 動詞 → -endo
    credere → credendo

    -ire 動詞 → -endo
    partire → partendo

    Sto studiando italiano.
    私はイタリア語を勉強している。

    Cammina parlando al telefono.
    彼は電話で話しながら歩いている。


    主な用法

    ジェルンディオは主に次のような意味を表します。

    1 同時に行われる動作

    Cammina cantando.
    彼は歌いながら歩く。


    2 方法や手段

    Imparo italiano leggendo libri.
    私は本を読んでイタリア語を学ぶ。


    3 状況や理由

    Vedendo la pioggia, siamo rimasti a casa.
    雨を見て、私たちは家にいた。


    stare + ジェルンディオ

    イタリア語では stare + ジェルンディオ の形で、現在進行中の動作を表します。

    Sto lavorando.
    私は働いている。

    Stiamo mangiando.
    私たちは食べている。


    このように ジェルンディオ は、動作の同時性、方法、状況などを表すときに使われる重要な非定形の一つです。