定冠詞(articolo determinativo) は、特定のものやすでに知られているものを指すときに用いられる冠詞です。英語の the に相当する語で、日本語では「その〜」「例の〜」といった意味に近い場合があります。
例えば次の文を見てみましょう。
Ho letto il libro.
私はその本を読んだ。
ここで il libro は、話し手と聞き手の間でどの本であるかが分かっている場合や、すでに話題に出た本を指しています。このように、定冠詞は特定のものを示すときに使われます。
イタリア語の定冠詞は、不定冠詞と同様に 名詞の性・数・語頭の音によって形が変化します。まず単数形を見てみましょう。
男性名詞の前では il が使われます。
il libro
その本
il ragazzo
その少年
しかし、名詞が s + 子音、z、gn などで始まる場合には lo が使われます。
lo studente
その学生
lo zaino
そのリュック
また、男性名詞が母音で始まる場合には il が短縮されて l’ になります。
l’amico
その友人
女性名詞の前では la が使われます。
la casa
その家
la porta
その扉
女性名詞が母音で始まる場合にも、冠詞は短縮されて l’ になります。
l’amica
その女性の友人
次に複数形を見てみましょう。男性名詞では il の複数形が i になります。
i libri
その本(複数)
一方、lo や l’ の複数形は gli になります。
gli studenti
その学生たち
gli amici
その友人たち
女性名詞では la の複数形が le になります。
le case
その家(複数)
このように、定冠詞は名詞の性と数によって形が変化します。イタリア語では定冠詞が非常によく使われ、一般的な事柄を述べるときにも用いられることがあります。そのため、名詞を学ぶ際には冠詞の形とともに覚えることが重要です。