直接目的語(complemento directo) は、動詞の動作が直接及ぶ対象を表す語です。日本語では「〜を」に当たることが多い要素です。
例
Juan lee un libro.
フアンは本を読みます。
María compra pan.
マリアはパンを買います。
El estudiante escribe una carta.
その学生は手紙を書きます。
ここでは un libro, pan, una carta が直接目的語です。
直接目的語の形
直接目的語には、次のような語が使われます。
名詞
例
Leo un libro.
私は本を読みます。
名詞句
例
Compré una casa grande.
私は大きな家を買いました。
代名詞
例
Lo veo.
私はそれを見ます。
直接目的語代名詞
直接目的語は、代名詞で表すことができます。
| 人称 | 直接目的語代名詞 |
| me | 私を |
| te | 君を |
| lo / la | 彼を / 彼女を / それを |
| nos | 私たちを |
| os | 君たちを |
| los / las | 彼らを / 彼女たちを |
例
Veo el libro.
私はその本を見ます。
Lo veo.
私はそれを見ます。
人を直接目的語にする場合
直接目的語が 人 の場合は、通常 前置詞 a が置かれます。
例
Veo a Juan.
私はフアンを見ます。
María llama a su madre.
マリアは母に電話します。
この a を 人称の a と呼ぶことがあります。
例文
Compramos una casa.
私たちは家を買います。
El profesor explica la lección.
先生は授業を説明します。
Veo a María.
私はマリアを見ます。
直接目的語は、動詞の動作が向けられる対象を表す重要な要素です。スペイン語では、直接目的語が代名詞で表される場合や、人を表す場合に a が付くことが特徴です。
5.6 間接目的語
間接目的語(complemento indirecto) は、動作の 受け手 や 利益を受ける人 を表す語です。日本語では「〜に」「〜へ」に当たることが多い要素です。
例
Juan da un libro a María.
フアンはマリアに本をあげます。
El profesor explica la lección a los estudiantes.
先生は学生たちに授業を説明します。
ここでは a María, a los estudiantes が間接目的語です。
間接目的語の形
間接目的語は通常 前置詞 a を伴って表されます。
例
Doy un regalo a mi amigo.
私は友人に贈り物をあげます。
Escribo una carta a mi madre.
私は母に手紙を書きます。
間接目的語代名詞
間接目的語は、代名詞で表すことができます。
| 人称 | 間接目的語代名詞 |
| me | 私に |
| te | 君に |
| le | 彼に / 彼女に |
| nos | 私たちに |
| os | 君たちに |
| les | 彼らに / 彼女たちに |
例
Doy el libro a María.
私はマリアに本をあげます。
Le doy el libro.
私は彼女に本をあげます。
間接目的語の位置
間接目的語代名詞は、通常 動詞の前 に置かれます。
例
Le doy el libro.
私は彼に本をあげます。
Nos explica la lección.
彼は私たちに授業を説明します。
直接目的語と間接目的語
スペイン語では、直接目的語と間接目的語が同時に使われることがあります。
例
Juan da un libro a María.
フアンはマリアに本をあげます。
ここで
un libro → 直接目的語
a María → 間接目的語
です。
間接目的語は、動作の受け手を表す重要な文の要素です。スペイン語では a を伴う形や、間接目的語代名詞が使われることが特徴です。
5.7 補語
補語(complemento) は、主語や目的語についての情報を補い、文の意味を完成させる語です。補語は特に つなぎ動詞(ser、estar など) とともに使われ、主語の性質や状態を説明します。
例
Juan es profesor.
フアンは教師です。
La casa es grande.
その家は大きいです。
María está cansada.
マリアは疲れています。
ここでは profesor, grande, cansada が補語です。
主格補語
主語の性質や状態を説明する補語を 主格補語 と呼びます。
例
Juan es médico.
フアンは医者です。
El libro es interesante.
その本は面白いです。
La puerta está abierta.
ドアは開いています。
形容詞による補語
補語には形容詞が使われることが多くあります。
例
La casa es grande.
その家は大きいです。
El niño está enfermo.
その子どもは病気です。
形容詞の補語は、主語の 性と数に一致 します。
名詞による補語
名詞が補語になる場合もあります。
例
Juan es profesor.
フアンは教師です。
Madrid es la capital de España.
マドリードはスペインの首都です。
例文
La ciudad es grande.
その都市は大きいです。
El estudiante es inteligente.
その学生は賢いです。
La puerta está cerrada.
ドアは閉まっています。
補語は、主語や目的語についての説明を加え、文の意味を明確にする役割を持っています。特に ser や estar とともに使われることが多い要素です。
5.8 単文
単文(oración simple) とは、一つの動詞(述語)だけを持つ文 のことです。単文は最も基本的な文の形であり、一つの内容や出来事を表します。
例
Juan estudia.
フアンは勉強します。
María canta.
マリアは歌います。
El niño duerme.
その子どもは眠ります。
これらの文は、それぞれ 一つの動詞 しか持っていないため、単文です。
単文の構造
単文は、次のような構造を持つことがあります。
主語 + 動詞
例
Juan corre.
フアンは走ります。
主語 + 動詞 + 目的語
例
Juan lee un libro.
フアンは本を読みます。
主語 + つなぎ動詞 + 補語
例
Juan es profesor.
フアンは教師です。
単文の特徴
単文には次のような特徴があります。
- 動詞が一つだけである
- 一つの内容を表す
- 文の構造が比較的単純である
例文
El estudiante estudia español.
その学生はスペイン語を勉強します。
María compra pan.
マリアはパンを買います。
La casa es grande.
その家は大きいです。
単文は文の最も基本的な形であり、複雑な文も多くの場合、この単文を基礎として作られます。
5.9 重文
重文(oración compuesta coordinada) とは、二つ以上の単文が対等な関係で結びついた文 のことです。重文では、それぞれの文が独立した意味を持ち、接続詞などによって結ばれます。
例
Juan estudia y María trabaja.
フアンは勉強し、マリアは働きます。
Leo un libro y escucho música.
私は本を読み、音楽を聴きます。
ここでは Juan estudia と María trabaja が、それぞれ独立した文です。
よく使われる接続詞
重文では、次のような 等位接続詞 がよく使われます。
| 接続詞 | 意味 |
| y | そして |
| o | または |
| pero | しかし |
| porque | なぜなら |
y(そして)
二つの文を並べて結びます。
例
Juan estudia y María trabaja.
フアンは勉強し、マリアは働きます。
o(または)
選択を表します。
例
Estudio español o leo un libro.
私はスペイン語を勉強するか、本を読みます。
pero(しかし)
対立や対比を表します。
例
Estudio mucho pero no entiendo.
私はたくさん勉強しますが、理解できません。
例文
Juan corre y Pedro camina.
フアンは走り、ペドロは歩きます。
Quiero café o té.
私はコーヒーか紅茶が欲しいです。
Estudia mucho pero está cansado.
彼はよく勉強しますが、疲れています。
重文では、複数の文が 対等な関係 で結びついています。接続詞を使うことで、文と文を自然につなぐことができます。
5.10 複文
複文(oración compleja) とは、主文と従属文 から成る文です。従属文は主文に依存しており、それだけでは完全な文として独立することができません。
例
Creo que Juan viene.
私はフアンが来ると思います。
ここでは
Creo → 主文
que Juan viene → 従属文
です。
名詞節
従属文が名詞の役割をする場合があります。これを 名詞節 と呼びます。
例
Creo que María estudia.
私はマリアが勉強していると思います。
No sé dónde vive.
私は彼がどこに住んでいるか知りません。
形容詞節
従属文が名詞を説明する場合があります。これを 形容詞節 と呼びます。
例
El libro que leo es interesante.
私が読んでいる本は面白い。
La casa que compró es grande.
彼が買った家は大きい。
副詞節
従属文が動詞を説明する場合があります。これを 副詞節 と呼びます。
例
Estudio cuando tengo tiempo.
私は時間があるときに勉強します。
Salgo porque hace buen tiempo.
天気が良いので外出します。
複文の特徴
複文には次のような特徴があります。
- 二つ以上の動詞がある
- 主文と従属文から成る
- 接続詞や関係詞によって結ばれる
例文
Creo que él estudia mucho.
私は彼がよく勉強していると思います。
El hombre que vive aquí es médico.
ここに住んでいる男性は医者です。
Salgo cuando termino el trabajo.
仕事が終わると私は外出します。
複文は、単文よりも複雑な内容を表すことができる文です。従属文を使うことで、理由、時間、条件など、さまざまな関係を表現することができます。