5.5 直接目的語

直接目的語(complemento directo) は、動詞の動作が直接及ぶ対象を表す語です。日本語では「〜を」に当たることが多い要素です。

例

Juan lee un libro.
フアンは本を読みます。

María compra pan.
マリアはパンを買います。

El estudiante escribe una carta.
その学生は手紙を書きます。

ここでは un libro, pan, una carta が直接目的語です。


直接目的語の形

直接目的語には、次のような語が使われます。

名詞

例

Leo un libro.
私は本を読みます。

名詞句

例

Compré una casa grande.
私は大きな家を買いました。

代名詞

例

Lo veo.
私はそれを見ます。


直接目的語代名詞

直接目的語は、代名詞で表すことができます。

人称直接目的語代名詞
me私を
te君を
lo / la彼を / 彼女を / それを
nos私たちを
os君たちを
los / las彼らを / 彼女たちを

例

Veo el libro.
私はその本を見ます。

Lo veo.
私はそれを見ます。


人を直接目的語にする場合

直接目的語が 人 の場合は、通常 前置詞 a が置かれます。

例

Veo a Juan.
私はフアンを見ます。

María llama a su madre.
マリアは母に電話します。

この a を 人称の a と呼ぶことがあります。


例文

Compramos una casa.
私たちは家を買います。

El profesor explica la lección.
先生は授業を説明します。

Veo a María.
私はマリアを見ます。


直接目的語は、動詞の動作が向けられる対象を表す重要な要素です。スペイン語では、直接目的語が代名詞で表される場合や、人を表す場合に a が付くことが特徴です。


5.6 間接目的語

間接目的語(complemento indirecto) は、動作の 受け手 や 利益を受ける人 を表す語です。日本語では「〜に」「〜へ」に当たることが多い要素です。

例

Juan da un libro a María.
フアンはマリアに本をあげます。

El profesor explica la lección a los estudiantes.
先生は学生たちに授業を説明します。

ここでは a María, a los estudiantes が間接目的語です。


間接目的語の形

間接目的語は通常 前置詞 a を伴って表されます。

例

Doy un regalo a mi amigo.
私は友人に贈り物をあげます。

Escribo una carta a mi madre.
私は母に手紙を書きます。


間接目的語代名詞

間接目的語は、代名詞で表すことができます。

人称間接目的語代名詞
me私に
te君に
le彼に / 彼女に
nos私たちに
os君たちに
les彼らに / 彼女たちに

例

Doy el libro a María.
私はマリアに本をあげます。

Le doy el libro.
私は彼女に本をあげます。


間接目的語の位置

間接目的語代名詞は、通常 動詞の前 に置かれます。

例

Le doy el libro.
私は彼に本をあげます。

Nos explica la lección.
彼は私たちに授業を説明します。


直接目的語と間接目的語

スペイン語では、直接目的語と間接目的語が同時に使われることがあります。

例

Juan da un libro a María.
フアンはマリアに本をあげます。

ここで

un libro → 直接目的語
a María → 間接目的語

です。


間接目的語は、動作の受け手を表す重要な文の要素です。スペイン語では a を伴う形や、間接目的語代名詞が使われることが特徴です。


5.7 補語

補語(complemento) は、主語や目的語についての情報を補い、文の意味を完成させる語です。補語は特に つなぎ動詞(ser、estar など) とともに使われ、主語の性質や状態を説明します。

例

Juan es profesor.
フアンは教師です。

La casa es grande.
その家は大きいです。

María está cansada.
マリアは疲れています。

ここでは profesor, grande, cansada が補語です。


主格補語

主語の性質や状態を説明する補語を 主格補語 と呼びます。

例

Juan es médico.
フアンは医者です。

El libro es interesante.
その本は面白いです。

La puerta está abierta.
ドアは開いています。


形容詞による補語

補語には形容詞が使われることが多くあります。

例

La casa es grande.
その家は大きいです。

El niño está enfermo.
その子どもは病気です。

形容詞の補語は、主語の 性と数に一致 します。


名詞による補語

名詞が補語になる場合もあります。

例

Juan es profesor.
フアンは教師です。

Madrid es la capital de España.
マドリードはスペインの首都です。


例文

La ciudad es grande.
その都市は大きいです。

El estudiante es inteligente.
その学生は賢いです。

La puerta está cerrada.
ドアは閉まっています。


補語は、主語や目的語についての説明を加え、文の意味を明確にする役割を持っています。特に ser や estar とともに使われることが多い要素です。


5.8 単文

単文(oración simple) とは、一つの動詞(述語)だけを持つ文 のことです。単文は最も基本的な文の形であり、一つの内容や出来事を表します。

例

Juan estudia.
フアンは勉強します。

María canta.
マリアは歌います。

El niño duerme.
その子どもは眠ります。

これらの文は、それぞれ 一つの動詞 しか持っていないため、単文です。


単文の構造

単文は、次のような構造を持つことがあります。

主語 + 動詞

例

Juan corre.
フアンは走ります。

主語 + 動詞 + 目的語

例

Juan lee un libro.
フアンは本を読みます。

主語 + つなぎ動詞 + 補語

例

Juan es profesor.
フアンは教師です。


単文の特徴

単文には次のような特徴があります。

  • 動詞が一つだけである
  • 一つの内容を表す
  • 文の構造が比較的単純である

例文

El estudiante estudia español.
その学生はスペイン語を勉強します。

María compra pan.
マリアはパンを買います。

La casa es grande.
その家は大きいです。


単文は文の最も基本的な形であり、複雑な文も多くの場合、この単文を基礎として作られます。


5.9 重文

重文(oración compuesta coordinada) とは、二つ以上の単文が対等な関係で結びついた文 のことです。重文では、それぞれの文が独立した意味を持ち、接続詞などによって結ばれます。

例

Juan estudia y María trabaja.
フアンは勉強し、マリアは働きます。

Leo un libro y escucho música.
私は本を読み、音楽を聴きます。

ここでは Juan estudia と María trabaja が、それぞれ独立した文です。


よく使われる接続詞

重文では、次のような 等位接続詞 がよく使われます。

接続詞意味
yそして
oまたは
peroしかし
porqueなぜなら

y(そして)

二つの文を並べて結びます。

例

Juan estudia y María trabaja.
フアンは勉強し、マリアは働きます。


o(または)

選択を表します。

例

Estudio español o leo un libro.
私はスペイン語を勉強するか、本を読みます。


pero(しかし)

対立や対比を表します。

例

Estudio mucho pero no entiendo.
私はたくさん勉強しますが、理解できません。


例文

Juan corre y Pedro camina.
フアンは走り、ペドロは歩きます。

Quiero café o té.
私はコーヒーか紅茶が欲しいです。

Estudia mucho pero está cansado.
彼はよく勉強しますが、疲れています。


重文では、複数の文が 対等な関係 で結びついています。接続詞を使うことで、文と文を自然につなぐことができます。


5.10 複文

複文(oración compleja) とは、主文と従属文 から成る文です。従属文は主文に依存しており、それだけでは完全な文として独立することができません。

例

Creo que Juan viene.
私はフアンが来ると思います。

ここでは

Creo → 主文
que Juan viene → 従属文

です。


名詞節

従属文が名詞の役割をする場合があります。これを 名詞節 と呼びます。

例

Creo que María estudia.
私はマリアが勉強していると思います。

No sé dónde vive.
私は彼がどこに住んでいるか知りません。


形容詞節

従属文が名詞を説明する場合があります。これを 形容詞節 と呼びます。

例

El libro que leo es interesante.
私が読んでいる本は面白い。

La casa que compró es grande.
彼が買った家は大きい。


副詞節

従属文が動詞を説明する場合があります。これを 副詞節 と呼びます。

例

Estudio cuando tengo tiempo.
私は時間があるときに勉強します。

Salgo porque hace buen tiempo.
天気が良いので外出します。


複文の特徴

複文には次のような特徴があります。

  • 二つ以上の動詞がある
  • 主文と従属文から成る
  • 接続詞や関係詞によって結ばれる

例文

Creo que él estudia mucho.
私は彼がよく勉強していると思います。

El hombre que vive aquí es médico.
ここに住んでいる男性は医者です。

Salgo cuando termino el trabajo.
仕事が終わると私は外出します。


複文は、単文よりも複雑な内容を表すことができる文です。従属文を使うことで、理由、時間、条件など、さまざまな関係を表現することができます。


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