文の主役である「主語」の振る舞いを押さえたら、次はその主語が何を起こしているかを表す「述語(Predicado)」の構造に目を向けましょう。
述語の中心には、必ず動詞(または動詞句)が鎮座します。スペイン語の述語は、動詞の性質(4.6で学んだ自動詞・他動詞、4.5のつなぎ動詞など)によって、後ろにどのような部品(目的語や補語)を従えるかの「型(パターン)」がカチッと決まります。
ここでは、述語を構成する4つの基本動詞句パターンを整理します。
① パターン1:【自動詞】の述語(主語のアクションのみ)
4.6でおさらいした通り、自動詞は後ろに目的語(〜を)を必要としません。動詞単体、あるいは「場所」や「時間」を表す言葉(副詞句)を従えて述語を作ります。
- Carlos camina. (カルロスは歩く。)
- Nosotros vivimos en Tokio. (私たちは東京に住んでいます。)
- ※ en Tokio(東京に)は場所を表す副詞句で、述語の一部です。
② パターン2:【他動詞 + 直接目的語(〜を)】の述語
他動詞がアクションのターゲットである直接目的語(Objeto Directo)を従えるパターンです。ターゲットが物の場合はそのまま、特定の人間・ペットの場合は前置詞 a が割り込みます(5.2既出)。
- Yo como churros. (私はチュロスを食べる。)
- Miro a Carlos. (私はカルロスを見る。)
③ パターン3:【他動詞 + 間接目的語(〜に) + 直接目的語(〜を)】の述語
英語の “give A B”(AにBを与える)のように、「誰々に」「何々を」という2つのターゲットを同時に巻き込む述語の構造です。スペイン語では、「〜に」にあたる間接目的語の前には必ず前置詞 a を置くという鉄則があります。
- Yo compro un libro a María.
(私はマリアに [間接] 本を [直接] 買います。) - Él da una manzana a mi perro.
(彼は私の犬に [間接] リンゴを [直接] 与えます。)
④ パターン4:【つなぎ動詞(ser / estar) + 補語】の述語
4.5で学んだ ser(本質)や estar(状態・所在)が、主語の説明(名詞や形容詞などの補語)とドッキングして作る述語です。
- Ella es profesora. (彼女は教師です。)
- La ventana está abierta. (窓は開いています。)
💡 5.4 のまとめ
述語を組み立てる時は、使おうとしている動詞が「単独でいけるか(自動詞)」「ターゲットが必要か(他動詞:〜を/〜に)」「イコールで結ぶか(つなぎ動詞)」を意識することが、正しい文作りの最大の鍵となります。
5.4 演習セクション(本文直下に挿入)
✍️ 5.4 練習問題:述語・動詞句の構造
【問題1】 次の文の「述語(動詞から後ろのひとかたまり)」にあたる部分をすべて抜き出してください。
- Carlos vive en Tokio. (カルロスは東京に住んでいます。)
$\rightarrow$ 述語部分:【 _____ 】- Yo compro un café a Juan. (私はフアンにコーヒーを買います。)
$\rightarrow$ 述語部分:【 _____ 】【問題2】 「〜に(間接目的語)」のルールを意識して、日本語に合うように[ ]内の単語を正しく並べ替えてください。
- 私はマリアに本をあげます。(※主語 Yo は省略)
$\rightarrow$ Doy [ María / un libro / a ].
$\rightarrow$ Doy ( _____ ).
🔑 解答と解説
【問題1の解答】
激写:vive en Tokio
- 解説: 主語 Carlos を除いた、動詞 vive から後ろの要素すべてが「述語」となります。
compro un café a Juan
- 解説: 主語 Yo を除いた、動詞 compro(買う)+ 直接目的語 un café(コーヒーを)+ 間接目的語 a Juan(フアンに)のひとかたまり全体が述語の構造を作っています。
【問題2の解答】
un libro a María(または a María un libro)
- 解説: 動詞 Doy(与える)の後ろに、直接目的語(物)と間接目的語(人)を続けます。「マリアに」という間接目的語にするため、必ず手前に
aを置いてa Maríaの形にします。